少し前のことになりますが、広辞苑が10年ぶりに改訂することが発表されました。新たに1万語を加え、総数は24万語にもなるそうです。かなりの厚さになりそうですね。
選定の基準は「流行を追うのではなく、定着した言葉を収録する」こと。確かに、今回加わる「ブログ」や「メタボリック症候群」などは日常会話でもよく使われています。今回の新項目の4割弱はカタカナ語が占めるという事態も、今の世相をよく反映しているというところでしょうか。
また、最近では書籍の電子化に伴い、紙の辞書は随分と苦戦しているのが現状です。しかし一方で「面倒な作業をすることでより脳を活性化させることができる」という説も提唱されており、辞書を引くことについての関心も増えてきています。昨今流行の「脳トレ」ではありませんが、辞書を引いて頭と手を使うのは確かに良いトレーニングにはなりそうですね。
もちろん、電子版も出される予定です。紙と電子の双方の良い面を生かしていくことが、これからは重要になってきそうですね。
言葉は不変のようでも、その時代時代によって大きく異なっていきます。今、私たちが使っている言葉も、未来の世界では「古典」の授業で勉強されるのでしょうか。未来の世界で「この時代の言葉は大変乱れていました」などと解説されないように、美しい日本語を確立していきたいものですね。(250)