12月も後半に突入しました。来週明けにはクリスマス、その一週間後にはもう大晦日が迫っており、振り返ってみると一年はあっという間という感じがします。「光陰矢のごとし」とはよく言ったものです。
少し早いですが、この一年を振り返ってみますと、政治の混乱や年金問題などさまざまなことがありました。そして、そんな一年を象徴する漢字が先日、発表されました。今年の漢字は「偽」。漢字を揮毫した清水寺の貫主は、この漢字が選ばれたことについて「悲憤にたえない。」と述べています。まさにその通りだと思います。
一昨年は「愛」、昨年は「命」と、プラスとマイナスの要素を含んだ意味での漢字が選ばれていたのですが、今年の「偽」に関してはマイナスの要素しか含んでいません。この「偽」という漢字は応募総数の約18%を占め、続く二位の「食」(約2.5%)を大きく引き離しています。これからも、いかに今年が「悲憤にたえない」年だったかがわかります。ちなみに以降は、「嘘」、「疑」、「謝」と続いていきます。
「偽」と評されるような一年を大人たちが生み出したことが、子どもたちに良い影響を及ぼすことはありません。このことを肝に銘じ、社会人の一人ひとりが自分を律する気持ちを持ち、これをバネにして、来年こそは子どもたちの手本となるような年にしたいものです。(250)