3月になって急に寒くなってしまいましたが、桜のつぼみが徐々に大きくなってきているのを見ると、春は着実に近づいてきているんだなあと感じます。来週の春分の日を越えると、桜も咲き始めることでしょう。
日本人は昔から、桜の花の美しさに魅了されてきました。咲き始めた桜の可憐さや、満開の桜の艶やかさ、そして散り際の儚さ。そのすべてが桜の魅力といえます。多くの人々が桜を愛でようと、その木々の下に群れ集うのも頷けます。
ただ、ひと言で「桜」といっても、その種類は数多くあるのです。最もよく知られているのは「ソメイヨシノ」でしょうか。花は淡紅色の一重で、新葉より先に密集して咲きくため、まるで枝自体が花開いたような華やかさで、まさに絢爛豪華と言えます。この桜は繁殖が容易で生長が早く、花つきもよいため、公園や街路、学校などに多く植えられています。皆さんがよく目にするのもこの桜ではないでしょうか。
この「ソメイヨシノ」は観賞を目的に作られた園芸品種で、古くから詩や歌に詠まれ親しまれてきたのは「ヤマザクラ」です。山野に自生する野生種で、開花と同時に出る新葉が出るので、葉と花の色との調和を楽しむことができるのです。
代表的なこの二種の他にも、「シダレザクラ」や「マメザクラ」、「カンヒザクラ」などがあります。このような美しい花の咲く桜はアジアに多く、しかも日本列島を中心に多くの種類が集中していると言われています。やはり日本は「桜の国」なのですね。
この3月、多くの学生が「サクラサク」経験をしたことでしょう。みなさんも今秋、美しい「桜」を咲かせることのできるよう頑張っていきましょう。ちなみに秋の「桜」はコスモスです。(250)